【図解】日本一わかりやすい総合商社のビジネスモデル 商社とは?を徹底解明

転職・キャリアアップ

総合商社のビジネスモデルを説明している他の記事やサイトを隅々まで見ましたが、どれも一発で理解できる超わかりやすい解説は見つかりませんでした。

「じゃあ、誰でもわかるように日本一わかりやすく総合商社のビジネスモデルを説明しようじゃないか!」

ということで本記事を書きました。

「総合商社の転職、就職に興味あるけど、いったい何やってるのかわからいない!」

そんな方のために総合商社のビジネスモデルを図解付きで解説します。

簡単に自己紹介します。

マチャド(筆者)
簡単に私の経歴を。私は就活時に7社総合商社を受け、そのうち2社内定をもらいました。
その後5年間、そのうちの総合商社で勤めて、スタートアップの創業メンバーとして転職しました。
幸いなことに、総合商社時代の5年間、トレーディング事業、投資事業、事業経営事業に携わることが出来ました。(部署と上司に恵まれていました。)

「総合商社のビジネスモデルが理解しずらい!」と思っている人へ

アクシスコンサルティング

総合商社のビジネスモデルって本当に理解しずらいですよね。。実は私も就活中に総合商社を受けたときにもあまり商社のビジネスモデルを理解していませんでした笑 というのも本で書かれているの商社の説明は”プロジェクトファイナンス”とか”専門用語ばかりで意味不明でした。

総合商社で働いて商社のビジネスモデルを理解したので、わかりやすく図解と例を交えて解説していきます。

総合商社はとんでもなく利益を上げている。高年収で今でも就職、転職で大人気!

今でも尚就職市場、転職市場で根強い人気を誇る総合商社。

その理由はズバリ、利益をべらぼーに上げており、高い給料を払う会社だからです。

大手商社7社の2019年3月期連結決算(純利益)

・三菱商事:2,424億円
・伊藤忠商事:2,891億円
・三井物産:2,342億円
・住友商事:1,524億円
・丸紅:1,118億円
・豊田通商:791億円
・双日:295億円

ご覧の通り、とんでもない利益を生み出しています。

そしてそれに順じて総合商社の年収も日本の業界トップクラスです。平均年収は30歳で1,000万円を余裕で越えてきます。

総合商社の年収について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

実は間違い?「本当の」7大総合商社の平均年収を出してみた。2021年版

そんな超優良業界である総合商社は一体全体どのようにして多額の利益を生み出しているのでしょうか?

大きく分けて総合商社のビジネスモデルは「トレーディング」と「事業投資」の2つ!

総合商社の主な収益源は「トレーディング」と「事業投資」です。

おそらく、みなさんはこれは聞いたことあるかと思います。

トレーディング(Trading)とは、その名の通り輸出入業のことです。海外と日本、3国間の貿易により収益を上げています。

そして、事業投資とは、事業または会社に出資(お金を出す)して収益をあげることです。

「そんなこと知ってるわ!」と思っている方。もう少々お付き合いくださいませ汗

それでは、具体的にそれぞれどのようにビジネスを展開し、収益を上げているのかをイラストを交えて解説していきます。

5分でわかる総合商社のビジネスモデル 【図解付き】

商社のビジネスモデルを理解する上でポイントとなるのが、「商材と地域範囲の広さ」と「機能の広さ」です。

ビジネスのある所には世界中どこでも商売をやっているのが総合商社です。

では、現代における総合商社のビジネスモデルのパターンを見ていきましょう。

私が商社時代に学んだビジネスモデルは以下4つです。

1. トレーディングOnlyモデル

2. トレーディング x 事業経営モデル

3. 事業投資 x トレーディング モデル

4. バリューチェーン構築モデル

まずはトレーディング事業からビジネスモデルを解説していきます。

総合商社のトレーディング事業のビジネスモデルを解剖!【ただの仲介業者ではない】

総合商社のビジネスモデル①「トレーディングOnlyモデル」

こちらは伝統的な売買の中間に入り、中間マージンをもらう卸業です。例えば 100円で仕入れて、150円で買いたい人に販売するという感じです。

もうちょっとわかりやすい例を見てみましょう。

トレーディング事業はこうして始まる

売りたい人
自分で日本茶作ったんだけど、あまり売れなくて。。誰か買いたい人いないかなー
商社
メキシコで大量に買いたいと言っている人知ってまっせ。私が買って輸出してあげましょう。すぐそこの倉庫に持ってくるだけでいいよ。

トレーディングにおける商社の存在意義

このケースで、「買いたい人」と「売りたい人」が商社と提携するメリットは:

・商社が買いたい人(売りたい)と繋げてくれる
・面倒な輸出入をしなくてもいい
・商社はいっぱい輸出入しているから物流コストが安い
・自国の通貨で商社が買ってくれるから為替リスクを負わなくていい

ここでの商社の最大価値は販路を提供してあげることですね。かなり情報網を張っていないと出来ないことですね。。

総合商社のビジネスモデル②「トレーディング × 事業経営 モデル」

続いては、モデル①から少々レベルアップして事業経営とトレーディングを絡めたモデルです。

流通は先程と変わらず、売りたい人と買いたい人の中間に入っています。

ただ、子会社を通して付加価値を提供して買い手に販売している点がレベルアップ要素です。

売り手と買い手のニーズに合わせて、付加価値を提供できる子会社を興し、その新しい子会社としても収益を上げるという仕組みです。その際に総合商社は、自ら人を送り事業経営します。

例えばこんな例があります↓

トレーディング×事業経営モデルが出来るまで

売りたい人
日本茶を輸出したいんだけど、とても輸出できるような梱包していなくて。。
商社
ではうちで梱包会社作るのでご安心を!倉庫に運んでくれればあとは全部やるよ。

トレーディング×事業経営モデルにおける商社の存在意義

このモデルにおける総合商社の存在意義は…

・商流にいる人に対して付加価値を提供してくれる
・存在する事業ありきで商社は新規事業(ここでいう子会社機能)を始めるので各社のニーズに合致
・トレーディングにおける商社の価値を同じ

商社志望者は「総合商社のトレーディング事業」を知らないとアウト

総合商社の収益の柱「事業投資」ビジネスモデルとは?

前述した「トレーディング事業」の固執から脱却し、新たに始めたのがこの「事業投資」です。90年代に入ると取引先メーカーが社内で仲介業者機能を持ち始め、商社を外し、「商社不要論」というものが流行りました。

これは話逸れすぎちゃうのでまたの機会に解説しますね。

ということで、7大総合商社において、この事業投資は現在の収益の柱となっています。

事業投資はその名の通り、会社や事業に出資(株式を取得)して稼ぐ事業です。

具体的には事業投資のみで以下の方法で収益を上げています。

配当金
投資先が儲かれば分配される株主配当金

キャピタルゲイン
株式の売却益。(安く株を買って、高く売る。いわゆる投資家がやっていること)

取込利益
「出資先の利益を一部自分の利益としてカウントしていいよ」という会計ルール。連結決算に利益が反映される。出資比率によって決まる。

このような稼ぎ方をしている代表的な事業会社は「ソフトバンク」です。ありとあらゆる分野、業界に資金を投入し、芽が出たら刈り取るといういわゆる投資事業です。

ただ、総合商社のビジネス領域はこれだけではありません。

総合商社のビジネスモデル③「事業投資 × トレーディング モデル」

上図の通り、商社がサプライチェーン(モノを作る上で存在する会社たち)の中のプレイヤーに投資を実施し、トレーディングにおいても中間マージンを得るというモデルです。

これは私が商社時代にメインで従事していたことです。

例えば、原料メーカーに出資し、その条件の一つとして、商流に入れてもらい中間マージンも獲得するという方法です。

このビジネスモデルでの特徴は、あくまでもトレーディングが主体のため出資額、株式保有率を少ない「マイナー出資」が多いです。

また、トレーディングでの儲けが目的の場合、既に動いている(動く予定の)事業に対して事業投資が行われます。

(例えば、原料メーカーがすでに海外クライアントから仕事を受注し、それに追随して商社がその原料メーカーに投資を持ちかける等)

事業投資×トレーディングモデルが出来るまで

ではわかりやすくこちらの例で見てみると…

売りたい人
日本茶を生産を増やしたいけど、誰か出資してくれる人いないかな..?
商社
是非出資させてください!その代わりと言っては何だが輸出するときはうちに入らせてください!

事業投資×トレーディングモデルにおける商社の価値

・メーカーからするとお金を借りなくても資金調達できる
・付加価値もつけて商流に入るならメーカーは大喜び
・商社がさらなる仕入先、販売先を紹介してくれるなら大喜び

総合商社のビジネスモデル④「最終形態!バリューチェーン構築モデル」

こちらが総合商社の最終形態です。これが俗に言う「川上から川下まで」という総合商社のビジネスそのものです。

上述の3つのビジネスモデルを掛け合わせたモデルです。

このモデルは、1つの商品を作るのに、その製造~販売過程まで全ての事業ごとに投資して一つの「バリューチェーン」を構築するといったものです。

「バリューチェーン」とはわかりやすくいうと、色んな機能を組み合わせて一つの良い価値(=商品)を作る仕組みです。

上図の通り、出資先をすべて子会社化または経営まで参画し、最終的に”価値の高い商品”を消費者に提供するのがバリューチェーン構築なのです。

わかりやすい例を挙げると、伊藤忠商事や三菱商事が出資しているファミマやローソンがこのモデルです。

コンビニで販売されるまでに、グループのメーカーや加工会社、物流会社を活用しています。

これこそが総合商社が利益の最大化を図る現代の最強のビジネスモデルなのです!

バリューチェーン構築モデルが出来るまで

商社
世界一の日本茶専門店をやります!みんなで力合わせて良い商品を消費者に届けましょう!
各社
一致団結してがんばろー!!

バリューチェーン構築モデルにおける商社の価値

前述したビジネスモデルでの商社の価値全てに当てはまります。強いて言うならば…

・何といっても資金力。色んな会社に出資できる
・機能を統合するコーディネーター力
・最終的には消費者には安価で質の良い商品が届けれる(はず)

総合商社マンの仕事内容はビジネスモデルによりけり

よくOB訪問で商社マンの仕事内容について聞かれましたが、仕事内容は担当事業によりけりです。ここで紹介したビジネスモデルでどの部分を担当するかによって大きく業務内容は異なります。

トレーディングOnlyの事業部の場合は貿易関連の仕事が多いですし、事業投資をメインでやっている事業部の場合は投資関連業務です。

実際の商社マンの仕事内容を知りたい方はこちらの記事がおすすめです。志望動機を考えるときの参考になりますよ。

総合商社の仕事内容

総合商社の仕事内容とは?【元商社マンが過去業務を完全公開】

実際の商社マンの業務内容と就職するために有利な資格はこちらの記事で詳細解説していますので是非どうぞ。

商社に転職・就職するときにかなり有利になる資格4選

総合商社業界は奥深い。更に知るためにはこの本がおすすめ!

本記事で「ざっくり総合商社のビジネスがわかった!」と思ってもらえてたら大変嬉しい限りです。

もっと深く総合商社のビジネスモデルや歴史を研究したいぞ!という方はこちらの本がおすすめです。

商社の人事の人よりも商社に詳しくなって面接であっと驚かせますよ。(熱意が伝わるので絶対プラスです)

総合商社への入社を目指す方へ

そんなおもしろい業界に飛び込みたい!と思っている方はこちらの記事もおすすめです。商社マンになるための方法がわかります。

商社マンになるには英語ができないとマズい?【商社就職に必要な英語力】

総合商社へ転職をするために最初にやるべきこと

既に働いており、総合商社への転職を考えている方は率直に言うとまず第一に「転職エージェントに登録すべき」です。

転職エージェントとは、非公開求人紹介や選考対策などの転職支援を無料でしてくれるサービスです。

これを知っていないとライバルとかなり差がつきます。転職エージェントの情報網はハンパないので。

中途で商社に入りたいなら絶対利用すべき転職エージェントをまとめました。それがこちら!

7大総合商社に転職するなら絶対に登録すべき転職エージェント

CAREER CARVER(キャリアカーバー)
→ 年収800万円~2,000万円の求人中心のハイクラス特化した転職エージェント。ヘッドハンティング型で、待っていたら希望職種のオファーが来る仕組み。丸紅・伊藤忠・物産などの総合商社新事業立ち上げ担当やマネージャー職レベルの求人がガンガンある。また、担当エージェントも自らサイト内で選ぶことができ、無料で転職サポートが受けられる。年収600万円以上で総合商社への転職を考えている人は登録必須!

JACリクルートメント
→ グローバル人材に特化した大手転職エージェント。とにかく総合商社の求人が多い。総合商社への転職したい人はここはマスト。

リクルートエージェント
→ リクルートが運営するハイクラス求人特化の転職エージェント。総合商社の求人案件は常に持っている。20代後半~40代の人におすすめ。

ランスタッド
→ ハイクラス求人に完全特化した転職エージェント。高年収求人しか取り扱ってないので、大手商社の管理職を狙うならここ。

doda
→ CMでお馴染みの大手転職エージェント。商社の求人も多く紹介しているので登録しておくべき。転職サイトも同時登録できるので併用して利用するのがおすすめ

この記事に総合商社に転職するなら絶対に使うべき転職エージェントをまとめたので続けて読んでみてください。

総合商社 転職エージェント

7大総合商社に転職するなら絶対に登録すべき転職エージェント&転職サイト

まとめ:総合商社のビジネスモデルはおもしろい!

いかがでしたでしょうか?いままで理解しずらい総合商社のビジネスモデルに対して少しでも理解を深めることが出来たなら嬉しいです。

やはり時代変化に伴いビジネスも変革していく対応力はすごいですね。。そして稼ぎ方がおもしろい!

世界中みても総合商社のような会社はないことは納得できます。