この記事はこんな疑問に答えます。
筆者の経歴はこんな感じです。
ベンチャー設立→大企業入社→ベンチャー転職(いまココ)
また、(不幸中の幸いですが)現職のベンチャーでは、去っていた元同僚も多く見てきました。(悲しいですが、、)
そんな私の経験や実体験を交えて解説していきます!
ベンチャーから大手への転職は本当に難しいのか?
タイトルでネタばれしちゃってますが、「全然無理ではないです。むしろ大手(大企業)への転職は有利」になるケースが多いです。
ベンチャーへの転職を考えている方、ベンチャーで働いている方は周りからこんなこと言われたことありませんか?
「一度無名のベンチャー入っちゃうと、次大手に這い上がってくるのは無理やんねー」
私の場合は毎回イラっとしますね。
そもそも、「なんの根拠があるん?」って言い返したくなります。(実際にはめんどうなので言い返してませんが、、)
現在所属している20名程のベンチャーにいた元同僚の5人中4人は、大手へ転職しています。
また、私の周りのベンチャー出身者も半数以上は大手(外資含む)に転職しました。
これがリアルです。
もう、会社の名前だけで転職できる時代はTHE END です。
ベンチャーから大手への転職に有利な理由は?
ベンチャー出身者には、この3つが備わっているケースが多いので大企業に転職するのに有利だと思います。
1. ベンチャーである特定のスキルや経験を圧倒的なスピードで獲得しているから
2. ITの知識に長けているから
3. 組織をマネジメントしたことある人が多いから
そもそも大企業に関わらず、中途採用をする企業ってどんな人を求めているのでしょうか?
色々あると思いますが、一番は「社内に新しい風を持ち込み、スピーディーに成長や課題解決に貢献してくれる人」だと思います。
そうです。属にいう即戦力です。
みなさんが、コンサル会社のトップだとしたら、どちらを採用したいと思いますか?
・Aさん: 有名広告会社のサラリーマンで同じ部署一筋でこれまでやってきた安定感のありそうな人
・Bさん: ベンチャーでWebマーケのトップとして事業立ち上げからほぼ1人でやってきて、数十人のチームを統括してきた人。
「んーちょっと悩むわー」という方のためにもう少々具体的に説明していきます。
理由1. ベンチャーである特定のスキルや経験を圧倒的なスピードで獲得しているから
ベンチャー企業では凄まじいスピードでPDCAを回さないといけません。(じゃないと大企業に勝てないから)
少人数先鋭部隊のため、各課題に対して取り組むメンバーは大勢いません。せいぜい1-2名ぐらいです。(2名いたらめちゃ恵まれているレベル)
例えば、「マーケティング戦略」という課題に対して従事するメンバーなんて最初は1人が当たり前です。
そんな中で結果を残すため、かなりのスピードで足りないスキルや知識を身に付け、実行していく必要があります。
感覚的には大企業の10倍速ぐらいです。
そんなベンチャーの環境下で日々仕事に取り組んでいると、嫌でも特定分野のスキル、知識、経験(成功&失敗)は身につきます。
繰り返しですが、企業側が中途に求めるのは「即戦力」です。だから、ベンチャー出身者は大企業の転職でも有利なケースが多いです。
あとよく思うのですが、ベンチャーでしっかりと経験を積んできた人は、面接時にかなり「浮彫」になります。
話の中に具体性と主体性を感じらえるからです。
一方で、社員数の多い大企業出身者に多いのですが、話が漠然としすぎていてイメージがわかない職務経歴を話してきます。
例えば、「○○らん」という旅行サービスの立ち上げをした人っていうひとにもう10人ぐらいに会いました。
確かに誰もが知っているサービスですが、100人ぐらいのプロジェクトチームの1人だったとしたら、そこでの経験や学びも制限されるはずです。
ということで、ベンチャー出身者は短期で濃い経験や特筆出来るスキルを身に付けやすい環境にいるので、大企業からもそこを評価されやすいです。
理由2. ITの知識に長けているから
ベンチャー・スタートアップでITと無縁な企業は皆無だと思います。
一方で、大企業はITの知識やIT事業経験を持っている人は多くないです。
もちろん大企業の面接官から「ベンチャー出身者ならITの知識やスキルは長けている」というイメージを持たれます。
大手の開発会社にエンジニア職で転職する場合は当たり前ですが、ビジネス職でITの知識に長けている人はなかなかいません。それも、プロダクトをゼロから作った経験がある人、デジタルマーケティングの経験があり成長まで持っていった人は希少性が高いのが現状です。
具体的にITに関して「どんなスキルや経験を求めているか」にはよるものの、事業立ち上げ期から経験をしたひとは多くありません。
理由3. 組織をマネジメントしたことある人が多いから
最後は、理由1の「濃い経験とスキル」とやや重複しますが、評価される部分なので分けました。
ベンチャーでは若い人だと20代や30代前半でマネージャーとなり、チームのトップになります。多いと10-20名ぐらい部下がいるような大きなチームを統括します。
大企業で同じようなマネジメント経験を積むことはかなりレアです。
よく大企業の人から勘違いされがちなのは、「ベンチャーは協調性ない」ということ。
実際、ベンチャーはかなり「チームワーク」を重んじます。そして、マネージャーは、個々のモチベーション管理は大企業よりもケアしていると思います。
(ベンチャーの人は「存在意義」や「使命感」が主な原動力となっていることが多いから)
そんな深いマネジメント経験を積んでいる人がベンチャーには多いため、大企業では評価されやすいです。
Webエンジニアがベンチャーから大手に転職するのはどう?
先ほどちょいと触れましたが、エンジニアでもベンチャーから大手へ転職することは全く難しくはありません。
むしろ「歓迎される(=市場価値が高まる)」ケースの方が多いです。
私の周りのベンチャー出身のエンジニアの約半数が大手ITまたはメガベンチャー(ここでは大手という定義にします)に転職しています。’
ベンチャー出身者が転職市場価値が高い理由の1つに、やはりベンチャーで培ったスピード感のあるプロダクト設計力でしょう。こればかりは大手IT企業やSierでは経験出来ない部分です。
エンジニアがベンチャーでキャリアを積むことのメリットについてはこちらの記事で詳しく説明しています〜
ベンチャーから大手に転職するときの注意点
もしあなたはベンチャーで働いていて、大企業へ転職を考えているなら以下のことは認識しておくべきだと思います。
・ベンチャーで「実績」を作ってから転職するべき → でないと評価されずらいから
・ベンチャーで働くメリットをもう一度考えてみる → それでも大企業がいいのであればLet’s Go!
前述の通り、企業は即戦力を求めています。なので何でもいいので自分が中心で作った実績を持って、転職活動しにいくのがベストです。
実績のない人の話は説得力を増しません。ということは、いくら素晴らしいスキルを身に付けたとしても真剣に話を聞いてくれる人がいないかもです。。
まずは、大小関わらず、誰がみても「おまえが作った実績だ!」となる功績を作ることに全力を注ぐべきです。
もう1点は、ベンチャーで働くメリットを再考察してみるということ。
例えば「裁量の大きい仕事」や「会社がEXITすれば莫大な資産が入る」とかです。
これらは大企業へ行くと捨てなくてはいけないです。
「第二新卒でベンチャーから大手」は難しいかも…
新卒でベンチャーへ転職して、入社間も無く転職をしようとする場合だけは、大手に転職しようとするケースだけは危険かもしれません。
全く無名のベンチャー企業を短期間で辞めて転職するということは、大手企業の人事部の面接官の人たちはあまり評価しないかと思います。
私が大企業の面接官だったら「耐性力はあるのかな..?」と疑問を抱いてしまいます。。
なので、第二新卒でベンチャーから大手への転職はやや難航する可能性が高いです。
第二新卒の方が短期間で転職成功する方法の1つに「転職エージェントのフル活用」があります。
こちらの記事では第二新卒向けおすすめ転職エージェントを紹介しているので興味がある方はどうぞ▼
ベンチャーから大手に転職する方法
まずは「転職エージェント」に登録して、求人紹介をしてもらうことをおすすめします。
転職サイトで自分で探してもいいのですが、かなり大変なのでエージェントに自分の経験と希望職種を伝えた上で求人案件を絞り込んでもらった方が効率的です。
また、「初めに転職エージェントから求人紹介してもらうこと」の最大の理由は、企業がどんなスキル・経験を持っている人材を求めているかを把握することが出来るためです。
今まで「転職市場で求めるスキルを伸ばそう!」って観点で考えたことなかったと思うので、色んな求人案件を見ていると「市場価値が高そうなスキル/経験が何なのか」が見えてきます。
もし、求められているスキルが足りていなかったら今から意識的に伸ばしていけばいいだけです。
私も利用したことのあるおすすめの転職エージェントはこちらです。
まずは気に入ったエージェントを2-3社ぐらい登録しておけばOKです。
・マイナビスカウティング
→ 年収600万円~2,000万円の求人中心のハイクラス特化した転職エージェント。ヘッドハンティング型なので待っていたら希望職種のオファーが来る仕組み。大手企業では、商社やメーカー営業、マーケティング職などの中間管理職の求人が多いため、ベンチャーで経験を積んで年収アップを狙いたい方にはおすすめ。
・JACリクルートメント
→ ミドル~ハイクラスの転職の特化した有名転職エージェント。外資コンサルからベンチャーの管理職まで幅広い業種を紹介してくれる。
・doda
→ 何といっても求人案件の量は日本トップレベル。どんな業種、職種でも紹介してくれる。エージェントサービスと転職サイトがあり、エージェントサービスを登録して、転職サイトと併用するのがおすすめ。
・アクシスコンサルティング
→コンサル転職専門のエージェント強い。コンサル志望の人は登録マスト。
・マイナビエージェント
→ あのマイナビの転職エージェントサービス。 マイナビだけあって幅広い業種から細かい条件で指定して求人紹介してくれる。新卒採用しているような大企業に強い。
ベンチャー在職中の方は「転職したいレベル」は様々かと思います。
まだ検討レベルの方はそこまで焦らなくていいと思います。
こちらの記事では「ベンチャー辞めたい度」に応じて適切なアクションを紹介しているので是非あわせてどうぞ!
まとめ:ベンチャー出身者は転職市場で強いーー「個」の力を評価される時代
ベンチャーで働いていると、やはり自然と他社のベンチャーの人たちと交流することが多いのですが、つくづくベンチャーにいるひとは優秀な人が多いですと感じます。
頭の回転が速いのと「自分のやりたいことがはっきりしている」人が多いです。(我が強いという特徴もあったりします、、)
これは持論ですが、「ベンチャーで活躍する人は、どの規模の会社に行っても活躍する」と思います。
とういうことで、転職マーケットトレンドは、「会社ブランド」が評価される時代は終わり、これからは「個の力」が高い人が転職市場で引く手あまたになります。
(筆者はこれを書いてて改めて焦りを感じたので、デジマの動画学習をしてきます 汗)