え、日本人って働きすぎ?長期休暇が“当たり前”な国と“我慢”する日本の違い

留学

もうすぐゴールデンウイークですね!正月以来の長期休みに多くの人がワクワクしているところだと思います。

最近、香港人とオーストラリア人の友人たちと話す機会がありました。(オーストラリアワーホリ留学時代の友人たちです)

彼女たちは、なんと毎年のように長期休暇(時には数ヶ月!)を取って、日本に旅行に来るんです。すごくないですか?

日本とのあまりの違いが気になって、「そんなに長く休んで職場は大丈夫なの?」って聞いてみたら、返ってきたのはこんな答え。

「うちの職場は、みんな普通に長期休暇取るし、上司もバンバン休むよ。人が足りなかったら会社が短期のスタッフ雇うから、心配いらないよ〜」

…衝撃でした。

さらにスイス人の友人は、「出産後の復職は、自分のペースで週に何日か、短時間から始めたよ」と教えてくれました。そんな自由な働き方ができるなんて、ちょっと信じられませんでした。

そして、みんなに共通して言われたのが、「日本の会社って、一人に背負わせすぎじゃない?」ということ。

たしかに、日本の働き方ってキツすぎるかも…

実際、日本の職場って「一人あたりのタスク量が多い」と感じる場面、多くないですか?
これ、構造的にそうなっているケースが多いんです。

たとえば……

  • その人じゃないとできない仕事が多すぎる(属人化)
  • 業務がマニュアル化・分業化されていない
  • 最初から「残業ありき」の人数で仕事をまわしてる

こうなると、誰かが休んだときに「他の人にしわ寄せが行く」ことになりますよね。
だから有給休暇や育休も、気まずくて取りづらくなる。…悪循環です。

他の国ではどうしてるの?

友人たちの話を聞いていると、こんな違いが見えてきました。

◆ そもそも「人手に余裕がある」前提で動いてる

  • 休暇を取るのは当然という考え方
  • 足りなければ短期スタッフや派遣社員を即対応

◆ 誰でも仕事を引き継げるようになっている

  • 業務がちゃんと標準化されていて
  • 休んでもスムーズに代わってもらえる体制がある

◆ ライフスタイルに合わせて働き方を変えられる

  • 時短勤務・在宅ワークが当たり前
  • 子育てや介護と仕事を両立しやすい環境が整っている

【注目】オーストラリアの「ロングサービスリーブ」って?

例えばオーストラリアには「ロングサービスリーブ(Long Service Leave)」という、ちょっと羨ましい制度があります。

これは同じ職場で一定期間(たとえば7年や10年)勤続すると、数週間〜数ヶ月の長期有給休暇がもらえるというもの。しかもこの制度、業種や州によって多少違いはあるものの、法律や労働契約、労働組合の取り決めによってしっかり守られているんです。

じゃあ、なぜこんな制度がスムーズに運用されてるのでしょうか?その理由がこちら。

◆ 「休む権利」が文化として定着している

上司も同僚も、誰かが長期休暇を取るのは「当然」と思っているので、遠慮もプレッシャーもほとんどなし。制度があっても使いにくい…なんてことはありません。

「私の次は直属の上司が休むから、あの人と私3ヶ月近く会わない予定だよ」だそうです。

日本じゃ考えられませんね。。

◆ 労働力の流動性が高い

短期契約や外注の活用が一般的なので、人手が足りなければ臨時の人を雇えばOK。補充の仕組みがしっかりしてるから、誰かが休んでもまわるんです。

◆ 法制度・労働組合がしっかりサポート

ロングサービスリーブの取得は、労働契約や業界団体によって明確に定められていて、企業側も最初からそれを前提に組織運営をしています。

つまり、「制度があっても使えない」じゃなくて、「使って当たり前」の空気があるんです。

日本にも「参考になりそうな制度」はある!

「日本はダメだなぁ…」と落ち込む前に、希望もあります。実は日本にも、うまく活用すれば働き方を変えられる制度がいくつか存在しています。

● リフレッシュ休暇・永年勤続表彰

一定の勤続年数を満たした社員に対し、特別休暇や報奨金が与えられる制度。企業によっては1週間以上の休暇がもらえることも。

● 年次有給休暇の計画的付与制度

あらかじめ会社が有給取得日を設定できる制度。うまく使えば全社員が休みやすい雰囲気をつくれる。

● 育児・介護休業制度

法律で整備されており、取得の権利はある。ただし「取りづらい空気」が障壁になっている場合も。

● サバティカル制度(※ごく一部の企業)

一定年数勤続した社員に対して、自己成長やリフレッシュを目的とした長期有給休暇を認める制度。まだまだ導入企業は少ないけれど、じわじわ注目され始めています。

日本で長期休暇が導入されている企業例5社

日本の企業の中には、すでに長期休暇が導入されている企業もあるそうです。

1. トヨタ自動車

制度名:リフレッシュ長期連続休暇

  • 内容:
    • 勤続10年・20年などの節目に、5日間の特別休暇+有給休暇の取得奨励
    • 社員のリフレッシュと長期勤続のモチベーション維持が目的

2. パナソニックホールディングス

制度名:ライフサイクル休暇

  • 内容:
    • 勤続10年ごとに最大10日間の特別休暇を付与
    • あわせて、旅行補助金や研修参加支援も提供されることがある

3. 富士通

制度名:リフレッシュ休暇

  • 内容:
    • 勤続10年・20年・30年の節目に、5営業日程度の特別休暇
    • あわせて報奨金の支給もある 

4. 東京海上日動火災保険

  • 制度名:フレッシュアップ休暇
  • 内容:
    • 勤続15年・25年などで、10日間程度の特別休暇を付与
    • 会社全体で休暇取得促進の文化を持っている

5. NTTグループ

  • 制度名:リフレッシュ休暇
  • 内容:
    • 勤続10年・20年・30年などの節目で5日間の特別休暇+奨励金
    • 業務調整や引き継ぎ体制も組織的に整備されている

日本で「休暇制度」の導入が進みにくい背景

「日本って、働きすぎだよね」
「なんでそんなに休めないの?」

最初はちょっとグサッときましたが、冷静に考えると、彼女たちの指摘は核心を突いていました。

  • 「休む=周りに迷惑をかける」という同調圧力
  • 人員の余裕がなく、誰かが休むと業務がまわらない体制
  • 制度はあるけど「形だけ」で、実際には使わせない雰囲気
  • 「自己犠牲こそ美徳」とする昭和型価値観の根強さ

つまり、制度そのものよりも「文化」と「運用」に課題があるということなんです。

休みたいけど休めない。個人の”がんばり”頼りの日本企業

もちろん、日本でも少しずつ“休みやすい職場”を目指す取り組みは増えてきています。

けれど産休や育休の補充が無くて、現場は給料が上がることなくオーバーワークをさせられていたり、

休みを調整しやすい人として扱われて、休まざるを得ない人を優先されて希望の休みをもらえなかったり。。

日本人の独身の友人がそれで悩んでいました。

「〇〇さんなら連休じゃなくても休めるよね!」

「どうしても家族の行事でこの日しか休めないから変わってくれる?」

「〇〇さんが抜けるけど、△△さんが4月に復帰するからそれまで頑張っていきましょう!」

こんな会話があると、同僚の方たちの間でもギスギスするし、お互いに休みづらくなります。

休みから帰ってきて「お休みどうだった?」「最高だったよ!」なんて海外みたいな会話は当然生まれづらく、、

「お休みを頂戴しありがとうございました」「長期間お休みをいただいてしまい申し訳ありませんでした」

となります。リフレッシュどころではないですよね。

休暇や柔軟な働き方が「特別なこと」ではなく「当たり前」になるには、制度と一緒に、私たちの意識や職場の文化もアップデートが確かに必要ですが、そもそも企業がそういう土壌を作ってるのが問題です。

休暇でリフレッシュして「さあ!また働き出そう!」という気持ちになった彼女たちは

仕事へのモチベーションも効率もアップしているそうです。

日本の企業も「人手が足りない。人がどんどん辞めていく」と思うなら、海外の考えをぜひ見習っていただきたいですね。

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